スーパーや酒屋さんで、丸みを帯びた黒いボトルが印象的な「サントリーオールド」。その特徴的な形から「だるま」の愛称で長年親しまれてきました。
しかし、手頃な価格で手に取りやすい一方、インターネット上では「ウイスキーじゃない」「まずい」といった少し気になる評判を目にすることもあります。
実際に飲んでみて「あれ?想像していたウイスキーの味と違うな」と感じた方や、購入を前にして評判が気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなサントリーオールドにまつわる様々な疑問に迫ります。なぜ「ウイスキーじゃない」と言われるのか、その真相から、多くの人に愛される理由、そしてこのウイスキーを最高に楽しむためのおすすめの飲み方まで、分かりやすく解説していきます。
「サントリーオールドはウイスキーじゃない」と言われる噂の真相
まず、多くの方が気にしている「ウイスキーじゃない」という噂。これは一体どういうことなのでしょうか。
結論:正真正銘のジャパニーズウイスキー
結論から言うと、サントリーオールドは正真正銘のジャパニーズウイスキーです。
日本の法律で定められたウイスキーの定義(※)をしっかりと満たしており、サントリーが長年誇りを持って製造している歴史あるブランドの一つです。
(※参考:国税庁「酒税法における酒類の定義」)
では、なぜ「ウイスキーじゃない」などという、少し変わった噂が立ってしまうのでしょうか。それには、主に2つの理由が考えられます。
「ウイスキーじゃない」と言われる2つの理由
理由1:独特の甘く華やかな味わい
サントリーオールドの最大の特徴は、シェリー樽で熟成させた原酒をキー(主軸)にブレンドしている点にあります。これにより、他のウイスキーにはない、華やかで芳醇な甘い香りが生まれます。
特に、すっきりとした辛口のウイスキー(例えばサントリーの「角瓶」など)を飲み慣れている方がオールドを飲むと、その独特の甘さに「これがウイスキー?」と戸惑ってしまうことがあります。この個性的な味わいが、「ウイスキーらしくない」と感じさせてしまう一番の理由でしょう。
理由2:昔の製法の名残とイメージ
かつて、日本のウイスキーの中には、モルト原酒やグレーン原酒にスピリッツ(醸造アルコール)などを加えて量を増した商品も存在しました。サントリーオールドも時代によって製法が変化しており、その頃のイメージが「純粋なウイスキーじゃない」という形で残っている可能性も考えられます。
しかし、現在のサントリーオールドは、モルトとグレーンのみで造られる本物のウイスキーですので、その点はご安心ください。
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サントリーオールドの評価「まずい」と「うまい」は本当か
味わいの評価が「まずい」「うまい」と分かれやすいのも、サントリーオールドの特徴です。これも、先ほど解説した独特の味わいが関係しています。
「まずい」と感じる原因は独特のシェリー樽香と甘さ
サントリーオールドを「まずい」と感じる方の多くは、その独特の甘ったるさや、ストレートで飲んだ際のアルコールの刺激を理由に挙げます。
特にウイスキー初心者の方にとっては、このシェリー樽由来の個性が強く感じられ、飲みにくいと感じてしまうことがあるようです。これは決してあなたの味覚がおかしいわけではなく、このウイスキーが持つ個性との相性によるものです。
「うまい」と言われる理由は華やかな香りと重厚なコク
一方で、「サントリーオールドが一番好き」という熱心なファンもたくさんいます。
「うまい」と評価する方々は、甘く華やかな香り、重厚でまろやかなコクを高く評価しています。この味わいは、他のウイスキーではなかなか体験できないもので、「これぞオールドの味」として長年愛され続けているのです。特に、寒い日にお湯割りにすると、その香りと甘みが一層引き立ち、心も体も温まると評判です。
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サントリーオールド(だるま)を最高に美味しく飲む方法
「買ってはみたものの、口に合わなかった…」という方も、諦めるのはまだ早いです。サントリーオールドは、飲み方を少し工夫するだけで、驚くほど美味しくなるポテンシャルを秘めています。
定番はハイボール!黄金比と作り方のコツ
独特の甘みが気になる方に、まず試していただきたいのがハイボールです。炭酸で割ることで甘さが程よく抑えられ、華やかな香りが引き立ち、非常に飲みやすくなります。
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黄金比: オールド1:ソーダ3~4 がおすすめです。少し濃いめがお好きな方は1:3、すっきり飲みたい方は1:4でお試しください。
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作り方のコツ:
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グラスに氷をぎっしり入れ、マドラーで混ぜてグラスをしっかり冷やします。
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溶けた分の氷を足し、ウイスキーを注ぎます。
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炭酸が抜けないよう、氷に当てないようにソーダをそっと注ぎます。
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マドラーを底まで入れて、縦に1回だけ静かに混ぜれば完成です。
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この作り方で、サントリーオールドの良さを活かした絶品の「オールドハイボール」が楽しめます。
本来の味を楽しむロック・ストレート
サントリーオールドが持つ本来の重厚なコクや香りをじっくり楽しみたい方は、ロックやストレートがおすすめです。
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ロック: 大きめの氷をグラスに入れ、ウイスキーを注ぎます。時間が経つにつれて氷が溶け、味わいがまろやかに変化していくのを楽しめます。
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ストレート: まずは香りを楽しんでから、少しずつ口に含んでみてください。チェイサー(水)を用意しておくと、口の中をリフレッシュしながらじっくりと味わえます。
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サントリー「角瓶」「リザーブ」との違いを比較
サントリーの定番ウイスキーには、「角瓶」や「リザーブ」もあります。これらとオールドはどう違うのでしょうか。
項目 | サントリーオールド | サントリー角瓶 | サントリーリザーブ |
愛称 | だるま | 角 | – |
味わい | 甘く華やか、重厚 | ドライですっきり、淡麗 | 複雑で深みがある |
香り | シェリー樽由来の甘い香り | バニラのような甘い香り | 若い果実や花の香り |
飲み方 | ハイボール、ロック、お湯割り | ハイボール(特に有名) | ロック、水割り |
価格帯 | 角瓶より少し高め | 手頃 | オールドより少し高め |
味と香りの違い
簡単に言うと、甘くリッチなオールド、すっきり辛口の角瓶、そして両者の中間より少し華やかで複雑なリザーブ、という位置づけになります。食事と一緒に楽しむなら角瓶、食後にじっくり味わうならオールドやリザーブ、といった使い分けもおすすめです。
価格とコンセプトの違い
価格は、角瓶 < オールド < リザーブ の順になるのが一般的です。サントリーオールドは、かつて「高級ウイスキー」として日本の豊かさの象徴でもありました。その歴史と風格を感じさせる、少しだけ贅沢な日常酒というコンセプトが今も受け継がれています。
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サントリーオールド(だるま)に関するよくある質問
最後に、サントリーオールドについてよく聞かれる質問にお答えします。
愛称は「だるま」?それとも「たぬき」?
その丸みを帯びた愛らしい形から、一般的には「だるま」の愛称で親しまれています。一部では「たぬき」と呼ばれることもありますが、これはラベルに描かれた「寿」の文字が、たぬきのお腹に見えるという説から来ているようです。
「山崎」の味に似てるって本当?
サントリーオールドには、キーモルトとして山崎蒸溜所のシェリー樽原酒が使われています。そのため、高級なシングルモルトウイスキー「山崎」の持つ華やかさの片鱗を感じさせる、と言われることがあります。もちろん、価格もコンセプトも全く異なるため同じ味ではありませんが、その贅沢な原酒の雰囲気を感じられるのは、オールドの魅力の一つです。
昔の特級ラベルと味は違う?
ウイスキーの級別制度があった時代、サントリーオールドは「特級」の表示がされていました。当時のオールドは、今よりもさらに高価で、多くの人にとって憧れのお酒でした。
時代と共に人々の味覚の好みも変化するため、ブレンドは少しずつ調整されています。昔の味を知る方からは「昔の方がスモーキーだった」「今のほうがまろやかで飲みやすい」など様々な声が聞かれますが、華やかで甘いという基本コンセプトは変わっていません。
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まとめ
今回は、サントリーオールドが「ウイスキーじゃない」「まずい」と言われる理由から、その本当の魅力、美味しく飲む方法までを解説しました。
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噂の真相: オールドは正真正銘のウイスキー。独特の甘さが「らしくない」と感じさせる原因。
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評価の分かれ目: シェリー樽由来の個性が強いため、好みが分かれやすい。
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最高の飲み方: まずはハイボールで試すのがおすすめ!甘さが抑えられ、香りが引き立つ。
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魅力: 山崎蒸溜所の原酒も使われた、華やかで重厚な味わいが楽しめる歴史ある一本。
もし、あなたがサントリーオールドを飲んで「口に合わないな」と感じたなら、ぜひ一度ハイボールで試してみてください。きっと、この「だるま」が長年愛され続ける理由が分かるはずです。その個性的な味わいを理解すれば、あなたのウイスキーの世界はさらに奥深く、楽しいものになるでしょう。
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